2006年11月07日

●紅茶が日本へ

このブログにも、「ベノアの紅茶おいしかったよ!」といううれしいコメントをいただておりますが、私たち日本人は、いつごろから紅茶を楽しんでいたのでしょうか?
エリカのお勉強シリーズ「紅茶」篇(そんなタイトルがついていなかった???)、いよいよ最終回です。

明治39年(1906年)に初めてリプトンのイエローラベル缶が輸入されました。しかし日本は奈良・平安の時代からの緑茶文化が充実していて、紅茶は珍しいだけでなかなか定着せず、楽しまれたのは一部のお金持ちの間だけでした。

一般家庭で飲まれるようになったのは昭和2年頃、日本最初の銘柄紅茶(日東紅茶)が販売されてからのことです。その後、第2次世界大戦時(昭和13年)には輸入禁止になり、完全に姿を消してします。

戦後からの急速な食生活の洋風化によって、紅茶も飲まれるようになってきました。その後、ティーバッグの上質化と手軽さが認められて普及し始め、昭和47年(1972年)に紅茶輸入が自由化。1980年後半に缶やペットボトル入りの紅茶飲料の登場しました。日本では、戦後の生活スタイルの変化と高度経済成長から、一気に紅茶文化が広がりを見せたのです。

最近では紅茶の効能が見直され、健康志向とゆとりを求める層に英国スタイルの淹れ方、茶器へのこだわりが広がりを見せています。ベノアでも茶葉・産地のこだわりをHPやティールームで展開しています。
本格的な英国式アフタヌーンをご提供するベノアの紅茶についてHPでも随時ご案内しておりますのでご覧下さいね!

次回は本格アフタヌーンの為にベノアから新発売したフルーツソースについての美味しい情報です!!お楽しみに。

※主な出典:紅茶辞典(成美堂出版)

2006年10月27日

●イギリスがなぜ紅茶が有名か

ベノアはイギリスのアフタヌーンティ文化を大切にしていますが、そもそもなぜ、茶葉が作られていないイギリスなのに紅茶がポピュラーなのでしょうか?イギリスが紅茶の本場と世界中に認識されたわけは???前回に引き続き、ちょっとお勉強です。

イギリスがお茶の輸入を独占的に行い、盛んになったのは17世紀の英蘭戦争の頃から。イギリスは、そこから中国貿易の主導権を握りました。また同時期、イギリスのチャールズ2世と結婚したポルトガル王女キャサリンは大のお茶好き!東洋のお茶、お茶を飲むための道具、砂糖などがイギリスの宮廷や上流階級に広がっていきました。

その後、イギリス人好みの「祁門紅茶」(キーマン)が完成し、高値で取引されるようになりました。またイギリスは植民地を持ち、様々なお茶の木の栽培から工場での生産を行い、ブレンダーを投入し、世界的に「紅茶はイギリス」といわれるようになったのです。

19世紀初頭には「ボーンチャイナ」の開発により茶器の製造も広がりました。産業革命でティータイムも一般庶民に普及し、紅茶文化は発展していきました。
また、西インド諸島でのお砂糖量産の成功で、砂糖を輸入することができたイギリスでは緑茶より香味の強い紅茶に加えて飲むという習慣が定着し、ミルクと砂糖を加えて飲むミルクティーもこの頃から飲まれるようになりました。

「茶漉し」もイギリスで発明されました。様々な階級の人たちがお茶を飲めるようになっていったイギリスでは、茶葉の普及や茶道具の開発など、独自の文化として発展していく努力があったんですね。

さて、「紅茶」は、いつごろ日本へ来たのでしょうか?
次回は、「紅茶が日本へ」をお送りします!

※主な出典:紅茶辞典(成美堂出版)

2006年10月17日

●紅茶の歴史

日本ではお茶といえば緑茶ですね?。でも、海外からみると世界中でお茶といえば8割が紅茶なんですよ!なんと1日に15億杯も飲まれているとも言われています!!!
そこで今回は、ちょっと、まじめに紅茶の歴史に触れみようと思いま?す。

「お茶の原産地は中国の雲南省」
紅茶・緑茶・ウーロン茶は同じ茶の木が原料だとご存知ですか?加工方法の違いによって、違うお茶ができるんです。
原産地の中国では、昔は薬として飲まれていました。それが、世界中に広まったのですが、陸路のシルクロードから広まったものは「チャ」、海路から運ばれ広まったものは「テ」と呼ばれました。
だから、インドやトルコでは「チャ」や「チャイ」、イギリスやオランダでは「テ」や「ティー」として呼ばれているんですよ!

「お茶はオランダ人がヨーロッパへ」
ヨーロッパにお茶が伝わったのは16世紀、オランダ人によるものです。しかもこの時は紅茶ではなく「緑茶」。当時、世界一の貿易国だったオランダが中国や日本から本国に持ち帰り、アムステルダムのサロンで飲まれたのです。
飲み方は、カップのお茶を皿にあけてすすり飲む方法で・・・
しかも緑茶は苦いので、砂糖などを入れて飲んでいました!!
オランダのサロンに出入りしていた貴族が、それぞれイギリスやフランスにお茶を運び、上流階級の女主人のもてなしに使われたのです。

緑茶に砂糖??と日本人なら思ってしまいますよね?。でも、1度試してみるのも面白いかもしれませんね。ちなみに、今もイギリスでは緑茶がしばしば飲まれていますが、砂糖は入れていません。


次回は続きで、「イギリスがなぜ紅茶が有名か」と「紅茶が日本へ」をお送りする予定です!!